イナカラ

大鹿村・伝説の大池

日本一美しい村連合に加盟している大鹿村。
その標高1,500mに位置する大池高原にある「伝説の大池」。
細い山道を「ホントにこの道であっているのか?」と思いつつくねくねと車を走らせていると、
カラマツ林の中にポッカリと見えてきます。
山道から少し入ったところにあり、道沿いに小さな看板があるのが目印です。
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この大池、何が伝説かというと「大池の膳椀」というお話が語り継がれています。
昔客寄せのあるとき、その前夜大池の端に立って、何人分の膳椀が必要だから貸してくださいと頼んでおき、翌朝行ってみると池の端には朱塗りの膳椀がちゃんとそろっており、用が済むと礼をいって元のところへ返し、村の人たちは冠婚葬祭など人寄せのときはこれを利用していたが、あるとき借りてきたお椀を過って一つ壊してしまい返すことができずそのままにしておいたところ、その後いくら頼んでも貸してくれないようになったと伝えられている。(大鹿村誌下巻より)
このお話、日本昔ばなしで読んだことがありました。
私が知っているのは「池」ではなく「滝」だったので、少し調べてみると、
これは村人と村の外に住むものとの交流の顛末を語っているそうです。
日本各地でこういったお話が残されていて、膳椀を貸してくれる主が各地で変化しているものの、
こういったトラブルが元になっているとのこと。
また、単なる昔話ではないことを裏付けるように、この「大池の膳椀」は20年前に林業を営む男性によって見つけられ、現在は大鹿村歴史民俗資料館「ろくべん館」に寄贈されているようです。
なかなか興味が駆り立てられるお話です。
(via.南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク・大鹿村中央構造線博物館
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この日は、晴れたり曇ったり時々雨がふったり、お天気がくるくる変わる不安定な日でしたが、
雨上がりでしっとりした緑と、キンと冷えて澄んだ空気がとても気持ち良かったです。
そして、車から降りたとき、音が消えてしまったのかと思えるほどの静かさには驚きました。
池の周り(1周約2km)には遊歩道が整備されていて、気持ちよく散策ができるようになっています。
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ほとりには、豊かな水生植物が。
クリンソウ(九輪草)もちょうど見頃を迎えていました。
花が下の方から階層(段)になって次々と咲いていくため、その姿がお寺の屋根の先端に付いている「九輪(くりん)」に似ているところからクリンソウ(九輪草)の名がついたとのこと。
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思いがけず出会った、クリンソウの群生。
ところどころ、マムシグサ(蝮草)も見受けられます。
しかし、興奮のあまりピンぼけ…。
このあとすぐ雨が降り出してしまったので、撮り直せないまま「伝説の大池」を後にしたのでした。

この池からもう少し上に行くと“青いケシ”で有名な中村農園さんがあります。
6月に入ると、このあたりは“青いケシ”の見物客で渋滞するほどだとか。
車1台通れるくらいの細い山道が渋滞…。見学に行かれる方はくれぐれもご注意ください。

※この美しい環境を守るため、高原植物などの採取は控えましょう。

【関連】
長野県 大鹿村 観光協会
パワースポット・長野県大鹿村の七不思議
日本一美しい村連合
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by toyoda_kinoko | 2010-06-01 21:59 | 風景